インプラント治療で噛み合わせを回復させる重要性
みなさま、こんにちは
川崎市「小島新田」駅から徒歩1分のパール歯科医院です。
当院は、歯を守りたい、健康を実現したいと願う方の歯科医院で、担当歯科医師・歯科衛生士があなたの健康をサポートいたします。
今回は、インプラント治療と噛み合わせと噛み合わせが治療に与える影響について話します。
目次
1.はじめに
2.噛み合わせの役割
3.インプラント治療と噛み合わせの関係
4.噛み合わせを適切に調整する重要性
5.噛み合わせを良好に保つために
6.まとめ
1.はじめに
インプラント治療は顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を被せて失った歯を補う治療法です。その利点は、自分の歯のようにしっかりと噛むことができる所や、見た目の自然さにあります。そしてインプラント治療を成功させるためには、噛み合わせの調整が非常に重要です。
2.噛み合わせの役割
噛み合わせとは、上下の歯が接触する状態を指します。食事の際の効率的な咀嚼や、発音のサポート、口腔内の健康維持に噛み合わせは欠かせません。噛み合わせが良好であれば、歯や顎、周囲の筋肉や関節に均等な力が加わり、無理なく自然に機能します。
一方、噛み合わせが乱れると以下のような問題が生じることがあります。
・歯のすり減り、歯の移動による叢生
・顎関節症が原因の顎関節痛や異常音
・咀嚼効率の低下による消化不良
・筋肉の緊張や頭痛
・虫歯や歯周病
インプラントを含む歯科治療では、噛み合わせを最適化することが他の歯も含め長期的な健康を保つ鍵となります。
3.インプラント治療と噛み合わせの関係
インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療です。天然の歯と同じように機能することが期待されますが、噛み合わせが適切でない場合、以下のリスクが高まります。
・過剰な負荷によるインプラントの破損や緩み
噛み合わせが不均衡だと、インプラントに過剰な力が集中することがあります。それにより人工歯の破損や、インプラント体と骨との結合部分にストレスを与え、緩みや脱落だけでなくインプラント周囲炎の原因となることがあります
・顎骨への負担
インプラントは顎骨に固定されています。噛み合わせが悪い場合、特定の箇所に過度な力がかかり、骨の吸収(骨が減る現象)を引き起こす可能性があります。これは、インプラントの長期的な安定性に悪影響を及ぼします。
・周囲の歯や組織への影響
インプラントの噛み合わせが調整されていないと、周囲の天然歯や歯ぐきにも悪影響を及ぼすことがあります。たとえば、周囲の歯が移動したり、歯肉に負担がかかり退縮する可能性があります。
4.噛み合わせを適切に調整する重要性
インプラント治療では、噛み合わせの調整も非常に重要です。
・精密な診断
インプラント治療前には歯科用 CT スキャンや顎模型を用いた咬合分析を行い、噛み合わせの状態を正確に把握します。これにより、インプラントが適切な位置に埋め込まれるよう計画を立てます。
サージカルテンプレートを用いる場合もしばしばあります。
・クラウンの形状と配置
インプラントの上部構造とよばれる人工歯は咬合のバランスを考慮して設計されます。噛む力が均等に分散されるよう、形状や高さを細かく調整します。
・治療後の調整
インプラント治療後も口腔内の環境は変化します。定期的なメンテナンスを通じて噛み合わせの状態を確認し、必要に応じて調整を行います。インプラントの長期的な安定性には不可欠です。
5.噛み合わせを良好に保つために
噛み合わせを保つためには、治療後のメンテナンスも重要となります。以下のポイントを意識することが重要です。
メンテナンスの受診
インプラントは一度治療が完了したらそれで一生もつとは限りません。定期的な検診を欠かさず行うことで、良い状態を長く維持できます。インプラントの状態や噛み合わせを定期的にチェックしてもらうことで、問題を早期に発見し対応できるでしょう。
・正しい歯磨きとケア
噛み合わせを良好に保つためには、インプラント周囲の清潔をプラーク除去も大切です。歯周病が進行すると、インプラント周囲炎が発生し、噛み合わせに影響を与えることがあります。歯ブラシで磨くだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシといったツールを有効に活用し、また、定期的に歯科医院での専門的なクリーニングを受けましょう。
・過度な力を避ける
固いものを噛む習慣や、歯ぎしり・食いしばりは、インプラントと噛み合わせに悪影響を及ぼします。必要に応じて就寝時使用のマウスピースの使用も検討しましょう。
6.まとめ
インプラント治療は、失った歯の機能をと審美性を取り戻すための画期的な治療法です。しかし、治療の成功には噛み合わせの調整が欠かせません。適切な噛み合わせを実現することでインプラントの耐久性が高まり、周囲の歯や組織への負担も軽減されます。噛み合わせに不安がある方やインプラント治療を検討している方は、ぜひ専門の歯科医院で相談してみてください。
パール歯科医院では、患者様が安心してインプラント治療を受けられるよう、安全性に重きを置いて治療を行っています。これまでに多数の症例を扱ってきた実績もございますので、治療方法や費用についてのご相談はお気軽にお問合せ下さい。
パール歯科医院 インプラント治療7つのこだわりについて
https://www.pearl-dental-clinic.net/subject/implant2/
パール歯科医院 インプラント症例について
https://www.pearl-dental-clinic.net/case/
パール歯科医院
日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医
院長 藤田陽一
院長紹介 https://www.pearl-dental-clinic.net/dr/
インプラント治療症例ブログ (後編)
川崎区にある歯医者 パール歯科医院 院長の藤田です。私は日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医を取得しております。当院ではインプラント治療・矯正治療など自費治療に力を入れています。
今回は当院のインプラント症例を2回に分けて、お話をさせて頂きます。
目次
- はじめに
- 症例紹介
- 治療計画
- インプラント埋入手術とサイナスリフト・ラテラルウィンドテクニック詳細
- 仮歯(TEK)にて咬合位の調整 ←今回はここから
- 最終補綴(セラミック冠)の装着
- まとめと考察
前回までの概要
両側奥歯が咬めなくなってしまった患者様のインプラント治療についてお話しさせていただきたいと思います。こちらの患者様ですが、左下奥歯と右上奥歯が欠損しており、かみ合う力が前歯に集中し前歯の動揺やかみ合わせの位置(咬合高径)の低下も見られていました。
インプラントを用いて審美性の獲得と正しいかみ合わせの回復をはかった症例
A case in which implants were used to achieve aesthetic results and restore correct occlusion
症例の概要
患者 60歳 女性
全身疾患等 無し 非喫煙者
主訴
前歯を綺麗にしたい
左上3本連結した歯が揺れている
奥歯でしっかり咬めるようにしたい
肩がこりやすい
歯ぎしりがひどい
前回からの続き
5.仮歯(TEK)にて咬合位の調整
左右奥歯にはインプラント上に仮歯が装着して、正しい咬合位(中心位)に誘導されています。
左上の挺出してしまった金属奥歯は、一度外して仮歯に置き換えています。左上ブリッジは患者様の十分な納得を得たうえで抜歯を行い。インプラントを3本埋め込みました。
左上前歯は審美上の問題も含め、インプラント埋入手術当日に仮歯(TEK)を装着しました。
多少外側に張り出していますが、これはセラミックの歯に置き換えた際し修正します。
その後左上前歯3本、インプラントの頭出し(2次オペ)を行いました。仮歯は、歯肉近くの形態をいくぶん形態修正して再装着しました。
6.最終補綴(セラミック冠)の装着
上顎の歯はすべてセラミックに置き換えました。下顎右奥歯もセラミックに置き換えました。
写真ではわかりずらいですが、かみ合わせの高さと位置も本来の正常な位置に回復させました。
この結果、肩こりや背中の張り歯ぎしりも緩和したとのことです。
最終補綴物(セラミックの歯)が入ってから、3年経過後のレントゲン写真です。患者様はしっかりメインテナンスに通ってくれているので、大きな問題はでていません。
7.まとめと考察
本症例では,主に仮歯を用いて咬合挙上を行い,歯冠修復処置により正しい前歯部被蓋関係の回復を行った。これによりいままで確認できなかった、前歯滑走誘導と側方運動時の犬歯誘導による臼歯部の離開を得ることができた。初診来院時では臼歯部の咬合支持が失われ垂直水平方向への咬合の不安定さが認められ、歯周組織も過大な咬合力も絡んだ上で、加速度的に咬合崩壊が進んでいる最中であった。このことにより顎関節ならび周囲筋肉の緊張は大きなものになり、就寝時の歯ぎしりや食いしばりを誘発し、歯の欠損が加速されるという状況であった。
臼歯部の欠損は、「後方歯がない」つまりブリッジにできない状態であり、必然的に部分入れ歯かインプラントになってしまう状況であった。部分入れ歯は、衛生面から考え就寝時は原則外すものである。そうなると就寝時の歯ぎしりによる、歯にかかるストレスは防ぎようがない。本症例は、インプラントを用いて就寝時に発生する過大な咬合力を受け止められるだけでなく、正常な咬合位置に戻すことに成功した。これにより歯ぎしり自体もなくなり副次的に発生していた肩や首の筋肉痛も消失していった。右上臼歯部のラテラルウィンドテクニックに注目が集まりやすいのであるが、それは枝葉の部分であり、本症例の着目は正常な咬合回復を前歯を含めた全顎で行ったことと考察する。
パール歯科医院では、患者様が安心してインプラント治療を受けられるよう、安全性に重きを置いて治療を行っています。これまでに多数の症例を扱ってきた実績もございますので、治療方法や費用についてのご相談はお気軽にお問合せ下さい。
パール歯科医院 インプラント治療7つのこだわりについて
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パール歯科医院 インプラント症例について
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パール歯科医院
日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医
院長 藤田陽一
インプラント治療症例ブログ6 (前編)
川崎区にある歯医者 パール歯科医院 院長の藤田です。私は日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医を取得しております。当院ではインプラント治療・矯正治療など自費治療に力を入れています。
今回は当院のインプラント症例を2回に分けて、お話をさせて頂きます。
目次
- はじめに
- 症例紹介
- 治療計画
- インプラント埋入手術とサイナスリフト・ラテラルウィンドテクニック詳細
1.はじめに
両側奥歯が咬めなくなってしまった患者様のインプラント治療についてお話しさせていただきたいと思います。こちらの患者様ですが、左下奥歯と右上奥歯が欠損しており、かみ合う力が前歯に集中し前歯の動揺やかみ合わせの位置(咬合高径)の低下も見られていました。
2.インプラントを用いて審美性の獲得と正しいかみ合わせの回復をはかった症例
A case in which implants were used to achieve aesthetic results and restore correct occlusion
症例の概要
患者 60歳 女性
全身疾患等 無し 非喫煙者
主訴
前歯を綺麗にしたい
左上3本連結した歯が揺れている
奥歯でしっかり咬めるようにしたい
肩がこりやすい
歯ぎしりがひどい
3.治療計画
初診時患者様に説明内容
1口腔内のレントゲン検査・歯周組織検査・口腔内写真等検査を行う
2歯周治療から始めて、奥歯にはインプラントを用いるこの際、右上奥歯の骨は危弱なのでラテラルウィンドテクニックを用いる
3左上動揺ブリッジは歯周組織の状態、咬合状態、患者様の希望等を鑑み慎重に治療方針を決めていく
3残存歯の咬合負担を軽減するため、前歯も含めて仮歯に置き換え正しいかみ合わせ位置に誘導する
4順次仮歯をセラミックに置き換える
5メインテナンス
1回目歯周検査
左上前歯3本連結のブリッジは歯周ポケット深めで動揺もみられます
奥歯でのかみ合わせがほぼないため、かみ合う力が前歯に集中しているようです。その結果前歯に動揺が出たり上下のかみ合わせの位置(咬合高径)の低下がみられます
初診時のパノラマエックス線写真です右上の臼歯が広範囲に欠損しています。長時間経過しているため上顎洞の拡大がみられます。上顎洞とは鼻の横にある副鼻腔の一つで、加齢や歯の欠損で拡大傾向を示すのです。上顎臼歯部にインプラントの埋め込み手術をする際、その難易度を大きく左右する要因です。
2回目歯周病検査
歯周病の初期治療を慎重に進めます。極端に進行しているわけではありませんが、4㎜以上の歯周ポケットがまだ残っていますし、ポケットからの出血しているところも数多くみられます。ブラッシング指導と歯石除去、生活習慣の指導等を行いました。
3回目歯周病検査
2回目歯周病検査の後、出血部位と深い歯周ポケット中心に歯肉縁下の歯石除去(SRP)を行いました。
その後3回目の歯周病検査となります。1回目と比べ深い歯周ポケットは、8ヶ所→4か所、出血部位は34ヶ所→20ヶ所に減少しました。左上前歯ブリッジのポケットからの出血、動揺はあまり好転しませんでした。含め審美的な観点と患者様の希望も考え抜歯インプラントという治療計画をたてました。
治療計画具体的な流れ
歯周病治療後
1左下奥歯2本インプラント
2右上奥歯3本インプラント ラテラルウィンドテクニックを用いたサイナスリフト応用
3左上前歯抜歯と同日に3本インプラント同日仮義歯装着
4奥歯インプラントと骨の結合を待って、仮歯装着し奥歯での咬合回復
5金属の詰め物・被せ物を順次仮歯に置き換え正しい咬み合わせの位置に戻す
6審美性と金属アレルギーを考え、順次仮歯をセラミックに置き換え
奥歯によるかみ合わせが、左右ともに喪失しています。この状況が長く続くとかみ合わせの位置(咬頭嵌合位)がどんどんずれていきます。顎の関節を中心とした本来のかみ合わせ(中心位)と咬頭嵌合位の一致というのは実際難しいのですが、当然そのずれは少ないに越したことはありません。ということで奥歯のインプラントからはじめました。
4.インプラント埋入手術とサイナスリフト・ラテラルウィンドテクニック詳細
左下奥歯にはインプラントを2本埋入します。その術前CTレントゲン写真、つまり輪切りにした写真です。埋め込む位置の骨の頬舌的狭窄がうかがえます。骨の上に丸く写った透過像は、金属球を埋め込んだマウスピースを装着して撮影したものです。理想のインプラント埋め込み位置を確認します。
埋入後のパノラマレントゲン写真です。インプラントとかみ合うべき、上顎奥歯は長期間にわたりかみ合いが喪失していたため、歯が下方に伸びています。右上上顎洞の拡大を確認するためCTレントゲン写真も撮影しました。
5.左下インプラント埋入手術詳細
右上臼歯部は4本のインプラントを埋め込みます。骨の状態は約2㎜程度で、薄いこと極まりない状態です。
サイナスリフト・ラテラルウィンドテクニック(下図)という術式を用いてインプラントを埋入することになりました。
サイナスリフト・ラテラルウィンドテクニックを併用した術式でインプラントを埋入しました。
使用したインプラントは、表面がハイドロキシアパタイトという骨との親和性がたいへん高い材料がコーティングされているタイプです。
インプラント埋入直後のパノラマエックス線写真です。骨が十分にある方向を狙って埋入しました。
今回は前編ということで、サイナスリフト・ラテラルウィンドテクニックを併用したインプラント埋入手術まで、お話させて頂きました。
次回はその後の実際に歯が出来上がり、食事などができるようにするためのところからお話させて頂きます。
パール歯科医院では、患者様が安心してインプラント治療を受けられるよう、安全性に重きを置いて治療を行っています。これまでに多数の症例を扱ってきた実績もございますので、治療方法や費用についてのご相談はお気軽にお問合せ下さい。
パール歯科医院 インプラント治療7つのこだわりについて
https://www.pearl-dental-clinic.net/subject/implant2/
パール歯科医院 インプラント症例について
https://www.pearl-dental-clinic.net/case/
パール歯科医院
日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医
院長 藤田陽一
インプラントに使用される素材の安全性
みなさま、こんにちは
川崎市「小島新田」駅から徒歩1分のパール歯科医院です。
当院は、歯を守りたい、健康を実現したいと願う方の歯科医院で、担当歯科医師・歯科衛生士があなたの健康をサポートいたします。
目次
- はじめに
- チタンとは
- チタンの生体適合性
- チタンの耐久性と腐食耐性
- アレルギーのリスク
- セラミックとは
- セラミックの生体適合性
- セラミックの耐久性と審美性
- セラミックの注意点
- チタンとセラミックの組み合わせによる安全性
- まとめ
1.はじめに
今回は、インプラント及びその上に立つ歯に使用されるチタンやセラミックの特徴や安全性についてご紹介します
インプラントは、失った歯を補うための治療方法の一つです。インプラントに使用される主な素材は2つで、人工歯根として使用されるチタンと、上部構造に使用されるセラミックとなります。
2.チタンとは
チタンは金属でありながら、腐食に対する耐性が非常に強いことから、多くの医療分野で使用されています。特にインプラントの人工歯根として、チタンはその優れた生体親和性から最も広く使用されています。
3.チタンの生体適合性
チタンの最大の特徴は、その生体適合性です。これは、チタンが生体と良く馴染むという特性を指します。さらにチタンは骨と結合する際に骨の成長を促進する性質を持っており、これを「オッセオインテグレーション」と呼びます。このプロセスによりインプラントが骨と一体化し、非常に安定した基盤を形成します。この優れた生体適合性により、チタンインプラントは他の素材に比べて人体に対して非常に安全であると考えられています。
4.チタンの耐久性と腐食耐性
チタンは非常に耐久性が高く、口腔内の過酷な環境でも劣化しにくい特性を持っています。口腔内は常に湿っており酸性度も変動するため、金属が腐食しやすい環境です。しかし、チタンは表面に酸化被膜を形成して酸化チタンとなることで腐食を防ぎ、長期間にわたってその性能を維持します。この特性は、整形外科医であるスウェーデンのブローネマルク博士が1952年に発見しました。
5.アレルギーのリスク
チタンは非常に生体適合性が高い金属であり、多くの人にとってアレルギーのリスクは低いとされています。しかし、極めて稀にチタンに対するアレルギー反応を示すケースも報告されています。必要に応じてチタンアレルギーのテストを行う必要があるのです。
6.セラミックとは
セラミックはインプラントの上部構造、つまり人工歯として使用される素材です。セラミックは天然歯のエナメル質に非常に近い色調と透明感を持っているため、審美的な観点から非常に優れています。また、セラミックは金属アレルギーのリスクがなく、生体適合性が高いことでも安全です。
7.セラミックの生体適合性
セラミックは非金属材料であり、人体に対して非常に良好な生体適合性を持っています。金属アレルギーを持つ方に対しても安全に使用できるため、インプラント上部構造として広く採用されています。さらに、セラミックは生体に対して刺激を与えることがなく、歯ぐきや周囲の組織との相性も良いです。
8.セラミックの耐久性と審美性
セラミックは硬くて耐久性が高い素材であり、咬合力に対しても十分な強度を持っています。また、セラミックは天然歯に非常に近い透明感と色調を再現できるため、見た目の美しさが重要視される前歯のインプラントにも適しています。さらに、セラミックは経年劣化が少なく変色しにくい特性を持っているため、長期にわたって美しい見た目を維持することができます。さらに近年セラミックをしのぐ耐久性を持ったジルコニアが一般的になっています。
9.セラミックの注意点
セラミックは非常に硬い素材である一方、衝撃に対しては脆いという特性もあり、日常的に歯ぎしりや食いしばりをしている方の場合、使用しているうちに割れてしまう可能性があります。最新のセラミック素材は改良が進んでおり以前よりも強度が向上していますが、必要に応じて就寝時マウスピースの装着などで対策を講じる必要があります。
10.チタンとセラミックの組み合わせによる安全性
このように、インプラント治療においてはチタン製の人工歯根とセラミック製の上部構造を組み合わせることで、非常に高い安全性と機能性が実現されます。チタンの強度と生体適合性、そしてセラミックの審美性と生体適合性が組み合わさることで、患者様にとって最も自然で快適な治療結果を提供します。
また、インプラント全体としての耐久性や口腔内での長期的な安全性が確保されるため、治療後も安心して使用することができます。チタンとセラミックさらにはジルコニアの組み合わせは、現代の歯科インプラント治療において、最高の選択肢の一つとされています。
11.まとめ
今回は、インプラントに使用されるチタンやセラミックの特徴や安全性についてご紹介しました。チタンとセラミックは、その生体適合性、耐久性、そして審美性において非常に優れた素材です。チタンは人工歯根として、セラミックは上部構造として、それぞれの特性を活かして安全で効果的な治療を叶えます。
当院では、安全性を特に重視したインプラント治療を行っております。インプラント治療の知識と経験が豊富な歯科医師、スタッフが治療を担当いたしますので、インプラントを検討されている方はお気軽にご相談ください。
医療法人アクアマリン パール歯科医院
院長 藤田陽一
インプラント症例ブログ その4
川崎区にある歯医者 パール歯科医院 院長の藤田です。
私は日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医を取得しております。当院ではインプラント治療・矯正治療など自費治療に力を入れています。
今回は、当院のインプラント症例について、お話をさせて頂きます。
目次
1.はじめに
2.症例紹介
3.口腔内の状況確認
4.治療計画
5.インプラント埋入手術
6.最終補綴(セラミック冠)の装着
7.まとめ
- はじめに
歯周病とかみ合わせの力の強さにより、歯が抜けてしまい物を噛めなくなってしまった患者様のインプラント治療についてお話させて頂きます。
2.症例紹介
咬合崩壊をおこした患者に対してインプラントを用いて咬合再構成をした症例
A case of occlusal reconstruction using an implant for a patient with occlusal collapse
年齢:58歳 男性
初診: 2016年6月8日
主訴 : 咬めるようにして欲しい 顎の左関節が痛い、音が出る
義歯は持っているが使いづらく感じる、ほぼ使っていない
歯科医院に来るのは約10年ぶり
矯正治療は希望しない
歯科恐怖症
メニエール病既往
補聴器使用
3.口腔内の状況
上記口腔内写真より
左右の奥歯でしっかり咬めない状況です。なおかつ以前、他歯科医院で治療したプラスチック歯が変色していますし、むし歯の進行もみられます。
上記レントゲン写真より
全顎にわたり歯を支える骨の吸収がみられます。歯周病が、咬み合わせ不備により加速度的に進行しています。歯根の先に膿の袋がみえる歯もあります
口腔内写真とレントゲン写真から以下問題点を考えてみました
以下さらに詳細な咬み合わせや歯の状態を調べました
下記、歯肉の精密検査です。予想通り歯周ポケットは深めで、出血してきた場所も多数あります。
緑の矢印はむし歯が発見された場所です。紫の矢印は歯根の治療が必要なところです。
4.治療計画
なるべく治療で歯を抜かないようにする予定ですが、抜歯の必要にせまられる歯がいくつかありました。
またかみ合わせと審美性の回復から、仮歯と仮義歯を治療途中で装着する事、患者様と相談しました。
以下は、全ての歯科治療の基本となる歯周病治療結果です。前回と比べ数値的にかなり良くなっています。
歯肉の状態が良くなってから右上と左下の歯を抜歯します。状況にもよりますが、歯肉の状態が良ければ、
その後の治癒も確実になります。
以下、上前歯の審美性と機能性の回復のため仮歯をいれました
その後左下奥歯2本、歯根の治療を行いました。歯根の先の膿の袋も術後6カ月で消失しました
仮歯をより審美性の高いものに置き換えて、咬み合わせの回復も目的とした仮義歯(局部床義歯)を装着しました。
以下、上記仮歯・仮義歯を用いた際のかみ合わせ(咬頭嵌合位)です。今回の症例では顎関節に症状がでているので、これの回復も目指していきます。仮義歯・仮歯はセラミックと違い耐久性はありませんが、歯の形態を簡単に変化させられるので、正しいかみ合わせを回復するのに必ず必要となります。
さらに模型を作製して咬合器というかみ合わせを精密に確認できる装置に取り付け診査します
咬合診査を歯科技工士とともに行い、理想の咬み合わせ理想の歯冠形態を模索して、以下ワックスで新しい歯の形態を作製してもらいます(診断用ワックスアップ)
診断用ワックスアップ作製時ポイントとなるのが、下顎を左右にずらした時、あたるのは犬歯のみ
また下顎を前方にずらした時、あたるのは前歯のみ(アンテリアガイダンス)というかみ合わせをつくる事です。
5.インプラント埋入手術
手術時は、インプラント埋入の位置決めをより正確にするためガイデッドサージェリーで行いました。
以下インプラント埋入後の全顎レントゲン写真と、その後インプラント上に仮歯を入れた状態でCTレントゲンを撮影、局所的に切り取ったレントゲン写真です
前後的にも左右的にも理想の位置に埋め込むことができました
顎関節の症状は時間の経過とともに回復していきました。
審美性を重視した2つ目の仮歯を経てセラミックの歯に置き換えました。
その後8年近く経過しましたが、定期的なメインテナンスのみで問題は起きていません。
6.最終補綴(セラミック冠)の装着
以下セラミックの歯が入った後のレントゲン写真です。
以下は、セラミックの歯を装着した後の口腔内写真です。
銀歯が数か所残っていますが、金属アレルギーを考えて近々セラミックに置き換える予定です。
顔貌写真も下顎のずれがなくなり自然になりました。
7.まとめ
歯の喪失の原因は,細菌と咬合力といわれている. この患者が一番最初に歯を喪失した原因も,歯根破折と考えられる.初診時歯周病の進行著しく動揺歯も複数あり,顎関節症状まででていた.まさに咬合崩壊の末期と考えられる状況である. 本症例のように遊離端欠損歯列になってしまうと,その補綴は部分床義歯かインプラントの選択肢に限られる. 部分床義歯の場合,咬合時の粘膜負担による沈み込みの他,就寝時の未装着状況等考慮すると,顎位のずれが生じやすくなってしまうと考えられる.
今回臼歯部の咬合回復が確実に可能なインプラントで補綴を行い,半調節性咬合器を用いて顎位の回復を探り,その後問題のない結果を得られた.しかしセファロ分析での骨格診断,さらには歯列矯正等も含めて考慮すれば,今回以上の良好な結果が得られたかもしれない.今後の課題としておきたい.
パール歯科医院では、患者様が安心してインプラント治療を受けられるよう、安全性に重きを置いて治療を行っています。これまでに多数の症例を扱ってきた実績もございますので、治療方法や費用についてのご相談はお気軽にお問合せ下さい。
パール歯科医院 インプラント治療7つのこだわりについて
https://www.pearl-dental-clinic.net/subject/implant2/
パール歯科医院 インプラント症例について
https://www.pearl-dental-clinic.net/case/
パール歯科医院
日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医
院長 藤田陽一
インプラント症例ブログ その3
川崎区にある歯医者 パール歯科医院 院長の藤田です。
私は日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医を取得しております。当院ではインプラント治療・矯正治療など自費治療に力を入れています。
今回は、当院のインプラント症例について、お話をさせて頂きます。
目次
1.はじめに
2.症例紹介
3.治療計画
4.インプラント埋入手術前の準備
5.インプラント治療の詳細
6.仮歯(プロビジョナルレストレーション)でのかみ合わせの確認
7.最終補綴(セラミック冠)の装着
8.かみ合わせの重要性
9.まとめ
- はじめに
今回は、インプラント治療でのかみ合わせの再構築についてお話させて頂きたいと思います。
2.症例紹介
歯の審美回復と顎関節症を治すために、かみ合わせの再構成を行った症例
(One case that I revived cuspid guided occlusion and made occlusal reconstruction)
患者:43歳 女性
主訴:以前他歯科医院でセラミック治療をしてから、かみ合わせが低くなってしまい顎の関節が痛くなり、音もし始めた。就寝時に歯ぎしりもするようになってしまった。
右下のブリッジも動揺してきて、奥歯でしっかり咬めなくなってしまった。
セラミックで奇麗な歯にしたい。
3.治療計画
かみ合わせには理想型というものがあります。
それは両側奥歯で咬み合わせて横にずらした時、ずらした側(作業側)は犬歯のみあたる。その反対側(平衡側)はあたらない。という咬合様式(犬歯誘導咬合)です。犬歯は他の歯と比べると歯の根が長くて大きい分横方向からの力に強いのです。また下顎を前方にずらした時、同じく当たるのは前歯のみ両側の奥歯は当たらないというのが、理想型です。その理由は後述します。顎関節の症状改善も含めるため、大部分の歯をやり直す治療計画をたて、失われた正しいかみ合わせを再建する方向で治療を開始しました。
ただ実際の口腔内では、歯列不正・咬耗(かみ合わせで歯が削れること)・歯周病の進行・不良補綴物・加齢などにより、理想のかみ合わせである犬歯誘導咬合は消失してしまう傾向が強いのである。本症例患者様は、審美的な希望も含めて大部分の歯の再補綴を希望している。これは犬歯誘導咬合を再構築する、またとない機会といえる。理想のかみ合わせを獲得することで残った歯の寿命が永らえることは言わずもがなである。
4.インプラント埋入手術前の準備
患者様かみ合わせの状態はというと
4本の犬歯がそれぞれ歯ぎしりで削れて背が低くなっている状態で、理想からは大分離れていました。不良なかみ合わせは就寝時の歯ぎしりや食いしばりを誘発します。その結果かみ合わせはますます悪くなり、それがさらなる歯ぎしりや食いしばりを誘発するのです。結果顎の関節にまで影響がおよんでしまうような、マイナスのスパイラルにはまり込んでいる状態といえました。下図のレントゲン写真では左下(向かって右下)にインプラントが2本入っていますが、これは前歯科医院でおこなったものです
5.インプラント治療の詳細
パール歯科医院では、現状ある歯とインプラントを長期間使用してもらうため、プラークコントロールの指導および、歯周病の治療を優先させます。初期治療の一段落後、一番気になされている右下ブリッジの支えになっている歯の精密なレントゲン写真(上図)を撮ると歯の根が割れていたことわかります。歯の周囲の骨も歯の根の炎症が原因で大きく欠損しているように診断できます。この歯は残念ですが抜歯となります。いつまでも残しておくと他の歯まで共倒れしてしまいます。抜歯後は一つ後方のもともと歯の無い所も含め2本インプラントを行う治療を予定しました
抜歯直後にCTレントゲン写真を撮影させてもらいました。抜歯した歯の顎骨の欠損が大きかったので、インプラントの埋め込み手術の前に顎の骨の再建手術を行う治療計画をお話ししました。(下図)
人工骨とコラーゲン製の膜を用いて骨の再建に成功しました。顎の横幅も足りなかったのですが、こちらも同時に回復することができました。(下図)
その後顎骨の治癒回復を待ってインプラントを予定通り2本埋め込み手術を行いました(下図)
術後のCTレントゲン写真です、横方向(頬舌方向)にも良い位置に埋め込みできました。(下図)
6.仮歯(プロビジョナルレストレーション)でのかみ合わせの確認
以前の歯科医院に通院開始時、上下前歯に隙間があったがあったとのこと、審美的に気になったので隙間をなくすように頼んだところ、奥歯を削って背を低くすることで前歯の隙間をなくしたとのこと。それ以降顎関節が徐々におかしくなったということである。奥歯特有の凹凸は削って平らになっている。(下図)
理想のかみ合わせである犬歯誘導とかみ合わせの高さ(咬合高径)を再建回復させるため、まずは奥歯から順に仮歯(プロビジョナルレストレーション)に置き換え、かみ合わせと顎関節の最適な位置を確認しました。
7.最終補綴(セラミック冠)の装着
仮歯で最適な位置関係が確認できた後順番にセラミックの歯に置き換えていきました(下図)
審美的にも十分患者様には満足していただきました。
8.かみ合わせの重要性について
犬歯誘導咬合とは、歯を咬み合わせた状態から横にずらして止めたときに、上下の奥歯には隙間が空いて犬歯だけが当たっている状態です。 犬歯誘導が行われない咬み合わせでは、奥歯に横方向からの力が強くかかってしまうことで、咬合性外傷と呼ばれる状態を引き起こします。咬合性外傷になると次のような様々な症状が出てきてしまいます。 1奥歯に亀裂が入ったり、割れたりする 2奥歯に知覚過敏や痛みが起こる 3奥歯の亀裂から細菌が入りむし歯になりやすくなる 4歯周病が進んで奥歯がグラついてくる 5顎関節症を引き起こす
このように犬歯誘導咬合ができない患者様は、奥歯の寿命が著しく短くなる傾向にあります。
セラミックの歯で犬歯誘導咬合を再建しました
右側は上下の犬歯の形態的な問題から犬歯・第一小臼歯の2本で支えることになりました
9.まとめ
今回に症例は、インプラント治療でのかみ合わせ回復を実施しました。
お口の中の状態にもよりますが、患者さん自身の本来のかみ合わせを実現するために、レントゲン写真やCTで患者さんのお口の骨の状態確認を行っております。また今回は、事前に人工骨とコラーゲン製の膜を用いて骨の再建を行い、スペース確保をすることで、より理想的な位置にインプラントを埋入することができた症例です。
パール歯科医院では、患者様が安心してインプラント治療を受けられるよう、安全性に重きを置いて治療を行っています。これまでに多数の症例を扱ってきた実績もございますので、治療方法や費用についてのご相談はお気軽にお問合せ下さい。
パール歯科医院 インプラント治療7つのこだわりについて
https://www.pearl-dental-clinic.net/subject/implant2/
パール歯科医院 インプラント症例について
https://www.pearl-dental-clinic.net/case/
パール歯科医院
日本口腔インプラント学会 認定インプラント専門医
院長 藤田陽一
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