歯が折れてしまった時には
こんにちは。
川崎区小島新田のパール歯科医院です。
歯が虫歯や歯根などが原因で折れたことで、
歯を抜かなくてはいけない場合、
歯の欠けた部位を補う方法として
ブリッジや入れ歯、インプラント治療以外にも
方法があるのをご存知ですか?
実は親知らずなどが残っていると
歯を移植することが可能な場合があります。
『歯牙移植(しがいしょく)』
と呼ばれる方法です。
人工的なものではなく
自分の体の組織の一部を移植するため、
アレルギー反応の強い人などに有効です。
ただ歯牙移植をするためには
ある程度の条件が必要になってきます。
◆抜く歯と移植する歯の大きさが
大体同じであること。
(大きな親しらずなどは前歯の移植には向かない)
◆抜く歯の周囲に十分な骨が存在すること
◆年齢的に若年であること
では、そのメリットとデメリットは
一体何でしょうか?
◆メリット
・埋め込む先の周囲の歯を
特に削ったりする必要がない。
・自分の歯を使うため、
アレルギーなどの心配がない。
・歯根膜というクッションがあるので、
最も自然なかみ合わせの感覚が得られる。
◆デメリット
・外科手術が必要 ・移植部位の骨の量など、
適応範囲が限られる。
・骨と移植した歯がくっつかない場合がある。
歯牙移植すると状態にもよりますが、
約2か月~3か月でだんだんと
噛めるようになります。
では、インプラントやブリッジとの違いとは?
まず歯牙移植とインプラント治療などとの
最大の違いは歯根膜(しこんまく)が
存在することです。
天然の歯の根と骨の間には
歯根膜(しこんまく)と言われる
薄い膜があります。
歯根膜は、噛む力をささえるための
クッションになったり、
噛む感触を脳に伝えるための
器官の役目をしたりします。
咬む力は時として
歯にとって大きなダメージとなります。
強くなりすぎないように感覚を与えて、
また多少強く噛んでもクッションになる
という働きがあるのです。
さらに、歯根膜には歯周病に対して
防御機構も備わっているのです。
歯牙移植は良い治療法ではありますが、
たくさんのクリアしなければいけない
条件があります。
また一時的にうまくいっても、
5-10年ほどで抜けてしまう可能性もあります。
それを良いと考えるか悪いと考えるかは
判断が難しいところです。
ただ、5‐10年間でも特に使う予定もなかった
親知らずなどを再利用出来る、
その間ブリッジも
インプラントもしなくていい、
というのは十分に価値があると思います。
もし、歯牙移植にご興味などございましたら、
かかりつけの歯科医院などでご相談ください。
もちろん、
当院でもご質問等うけつけております。
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