咀嚼について
こんにちは。
川崎区小島新田のパール歯科医院です。
本日は咀嚼について書かせていただきます。
咀嚼(そしゃく)、
一般的にはあまり聞きなれない言葉ですが、
皆さんは何を連想されるでしょうか?
咀嚼とはお口の中に運ばれてきた食べ物を
飲み込めるように
細かく噛み砕くことを言います。
食べものを体内に取り込むための、
最初の消化活動です。
咀嚼することは食べ物の消化・吸収を
助けるだけでなく、顎の成長発育、
脳を活性化させる
重要な役割も果たしています。
人は咀嚼する事で顎が発達し、
発達した顎でさらに噛み砕くことで
食べ物を体にとりこみます。
古くから日本人は狩猟をして、
動物や魚からもタンパク質を摂っていました。
そして田畑を耕して農作物を収穫し、
大麦・あわ・はと麦などの雑穀を
主食として食べてきました。
雑穀は白米と比べて硬く、
たくさん噛む回数が必要とされます。
縄文時代では雑穀を食べており、
雑穀は口の中で唾液と混ぜて
でんぷんが麦芽糖に変化するまで
咀嚼していたと考えられています。
それに比べ現代の日本人は
咀嚼の回数が少なく、
顎が細くなり退化しています。
その理由は西洋の文化の影響から、
皆さんが大好きなパン、ハンバーグ、
スパゲティー、ラーメン、
カレーライスなどの食事が、
硬い食べ物を食べる食文化から
柔らかいものを好んで食べる習慣に
変化したために、
現代の日本人の噛む回数が
減ってしまったと思われます。
幼いうちから
軟らかいものばかり食べていると、
顎が発達しなくなってしまいます。
現代人より顎が発達していた
縄文人や弥生時代の人たちは、
1回の食事に行う咀嚼回数は
なんと4000回以上でした。
鎌倉時代では約2500回で、
江戸から戦前だと約1500回~1400回に
減少しています。
現代人はその半分以下の600回。
また、人が1回の食事に行う咀嚼回数は
約1500回以上が理想といわれています。
子どもの時から
しっかり噛む習慣をつけることで
顎の骨は発達し、消化を助けるのはもちろん、
不正咬合や顎関節症などを
未然に防ぐことができます。
さらには脳に刺激を与え、
大脳の反応を早くするといわれています。
咀嚼するということは、
人間だけではなくて地球上の動物が
生きていくために行う必然的な行動です。
咀嚼する事で
もたらされる効果をまとめると、
・顎を発達させ歯を丈夫にする
・食べ物の消化吸収を助ける
・唾液の分泌を促す
・集中力を高め、ストレスを緩和
・認知症の予防
このような事が期待されます。
このように咀嚼は
健康のために大切なことです。
健康な歯が健康な身体をつくるので、
口腔ケアをこころがけましょう。
好き嫌いなく、時間をかけよく噛んで
食べる食事こそが現代の我々にとって
必要なことではないのでしょうか?
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